象牙印鑑について はじめ
印材の代名詞的存在。
これ以上の印材はないとまで言われている象牙の印鑑。
近年は印材の種類も増えましたが、象牙の人気は変わらずに依然として高いと感じています。
実店舗でも販売しておりますが
「取り扱って良いの?」
「まだ売っているんだ!?」などの質問を受けることがあります。
しっかりとした手続きをすれば取り扱いは可能ですが、販売をやめる印章店も多いのが現状です。
今回はそんな象牙印材について解説をさせていただきます。
そもそもどんな印材?
アフリカ象の牙から取れる印材です。
象牙の主な産地はジンバブエ・ボツワナ・ナミビア・コンゴなどになります。
象の生息域によって、ハードとソフトに大きく分類されています。
ハード材はソフト材に比べて硬いのが特徴です。
また、薄いピンク味を帯びた色合いで、透明感と光沢感があります。
ソフト材は色合いが白に近いのが特徴です
現在では流通している象牙印材のほとんどがソフト材になります。
ハード材の方が珍重され、値段もソフト材よりも高く取引されています。
なかなか手に入らないので、当店が扱っている象牙もソフト材になります。
どんな特徴があるのか
見た目の美しさは一目瞭然です。
耐久性に優れ朱肉と吸着性がよく、いつまでも鮮明な印影を得ることができます。
独自の落ち着いた色と手触り感、重量感、高級感のどれをとっても象牙の右に出るものはありません。
ひび割れや虫食いにも強いので、何十年という長期間の保管と使用が求められる実印・銀行印には最適な材料です。
ランク分けってあるの?
象牙は印材を採った箇所によってランクがあって、取引価格が変わってきます。
中心部に向かうほど目が細かく揃っていて、色合いや目の細かさなどでも品質が異なります。
芯の部分から採られる「芯持ち」は最高水準の貴重な印材とされています。
各ランクは印材メーカーが選別して決定していますが、販売店によって呼称は異なります。
一概に品質の優劣が比べられないので注意が必要です。
当店が仕入れている問屋さんの象牙ランク分けは以下の通りです。
並→上→上上→極上です。
「上」以上から希少価値が上がって価格もグンと上がるのが特徴です。
ちなみに当店は「上」を仕入れております。
「上上」を扱ってみようかなと検討しましたが、
そこまで「上」との差異がないのでコスパを優先して「上」に落ち着いているのが現状です。
他にも以下のような用語があります。私の知っている範囲でご紹介します。
①本象牙と言われるものは「並」品であることが多いらしいです。
②目無し象牙と言われるものは中心のあたりから採られます。
③横目象牙は図のように向きを変えて採るので目がヨコになります。日輪も同様です。
取り扱って良い材料なのか?
そんなKING OF ハンコの「象牙」ですが、
乱獲が原因で1989年の絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(通称:ワシントン条約)によって、
象牙製品なども含め国際取引は原則禁止とされており、日本では1992年に違法な取引防止の観点から「種の保存法」を制定しています。
現在流通している象牙は数年に一度、ワシントン条約の監視のもと合法的に輸入されるものが、市場に出回っています。
我々、印章業者も仕入れ本数・販売本数を台帳で管理して、一年に一回必ず経済産業省に提出することを義務付けられています。
当社は特別国際種事業者の認証を受けておりますので、合法的な象牙を取り扱っております。ご安心ください。
海外への持ち出しは厳しく制限されていますので、旅行・海外赴任に持って行くことはできません。ご注意ください。
まとめ
象牙印鑑は特別国際種事業者に登録していれば、合法的に取り扱い可能です。
品質は見た目・捺印の美しさ・耐久性のどれをとっても印鑑に最適な材料です。
契約時に出した印鑑が象牙だと相手の方からの印象も変わってくるでしょう。
また、プレゼントしても相手の方に大変喜ばれる印材だと思います。
象牙印鑑は一生モノの印鑑になることは間違えなしです!
印材の説明は以上ですが、次に同じくらい大事なのが書体選び(デザイン)です。
気になる方はこちらの書体選びについてのページもご覧ください。
手書き文字・手彫り仕上げ印鑑 天章堂 印鑑の書体選びについて
↓手書き文字・手彫り仕上げ印鑑 天章堂 公式HP 個人実印 象牙
個人銀行印 象牙 手書き文字・手彫り仕上げ印鑑 天章堂 公式HP
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